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勝楽(中央)/チャクラサンヴァラ

日本には伝わらなかった後期密教経典の無上瑜伽タントラのサンヴァラ・タントラの本尊であり、チベット仏教の一宗派カギュ派の主要な守護尊です。父母仏と呼ばれる男女交合の様には方便(慈悲)の象徴である男尊(父)と空の智慧(般若)の象徴である女尊(母)の合一によって到達できる悟りの境地を象徴しています。

 

 

ティローパ(左上)  持金剛菩薩(中央上)  ナローパ(右上)

 

タンカにおいて三尊形式で描かれることが多いカギュ派の祖師とされる三尊です。ティローパは密教の最奥義であるマハー・ムドラー(大印契)を持金剛菩薩から直接授かったといわれている、インドの84人の偉大なる成就者の一人です。ティローパの弟子であるナローパ、その弟子のマルパ、そのまた弟子のミラレパと教えは受け継がれていき現在のカギュ派最高位のカルマパ17世に至ります。

 

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